水竜クーと虹のかけら

第一部・01−0 「プロローグ」
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 あなたには、大切な人がいますか?








 親、兄弟、友達、恋人……。
 今のあなたを支えてくれる大切な人。かけがえのない人達。



 きっと、誰かしらの顔が浮かんでくると思います。











 その人がいるから、いまの自分が自分でいられる。希望を持つ事が出来る…。



















 しかし、……その人達は、10年後の世界でも、あなたにとって大切な人でしょうか?
 それを自信を持ってそうだと告げる事ができますか?












 では、10年前に遊んでいた友達は、どうでしょう?
 今もあなたの友達ですか?

 仲良くしていた友達、先生、親類、恋人、そして様々な人達……。


 その時、大切だと感じていたその人達は、今も変わらず大切でしょうか?
 いまの大切な人と同様に、大切だと言えるでしょうか?







 あなたはそうだと自信を持って答える事ができるとしましょう。

 じゃあ、相手はどうでしょうか? 
 自分にとって大切な人は、相手にとっても同じだと言い切れるでしょうか?








 ここに、水竜クーという小さな女の子がいます。
 彼女が体験するのは、そういう話。



 大切なものを信じていたいクーと、信じるからこそ悩む変なヌイグルミ……。
 これは、そんな二人のお話。









 水竜クーの幼い時には、こんな事があったのです────。









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